ぺリクル
廃棄する前に培地を観察した彼は、黄色ブドウ球菌が一面に生えた培地にカビのコロニーに気付いた。ペトリ皿上の細菌のコロニーがカビの周囲だけが透明で、細菌の生育が阻止されていることを見つけ出した。このことにヒントを得て、彼はアオカビを液体培地に培養し、その培養液をろ過したろ液に、この抗菌物質が含まれていることを見出し、アオカビの属名であるPenicilliumにちなんで、"ペニシリン"と名付けた。フレミングはこの新発見の重要性を認識し、1929年6月号のBritish Journal of Experimental Pathology誌でペニシリンに関する報文を発表した。ペニシリンが発見されてから既に十年が経った1940年、彼の報文を読んだ二人の科学者、ハワード・フローリーとエルンスト・ボリス・チェーンがペニシリンを精製し効果的な製剤にする方法の開発に成功した。彼らの研究により、第二次世界大戦中には、ペニシリンは薬剤として大量生産できるようになり、ペニシリン発見の真の価値が改めて再認識、「ペニシリンの再発見」が起こった。1945年には発見したフレミング、製薬化したフローリーおよびチェーンはノーベル医学生理学賞を共同受賞した。 その後、第2次世界大戦中、ワクスマンはストレプトマイシンを発見した。1946年、アメリカ国立衛生研究所(NIH)のアックルアとヒューウィットはペニシリンを添加した飼料を食べたラットは、虫歯が抑制されていることを発見した。ペニシリン、ストレプトマイシンをはじめ、多くの抗生物質が虫歯菌であるミュータンス菌に対して、強い抗菌作用を示すことが判った。その後、テトラサイクリン、クロラムフェニコーエル、エリスロマイシン、バシトラシンなどにも虫歯抑制効果があることが報告された。 ペルオキシターゼ 唾液中のペルオキシダーゼは、唾液腺から分泌されるものをいい、細菌発育を抑制し、発癌性を減少させる酵素である。 抗菌作用を有する。乳汁に含まれるペルオキシダーゼは、ラクトペルオキシダーゼ。白血球に含まれるペルオキシダーゼは、ミエロペルオキシダーゼといわれる。 唾液中の外分泌のペルオキシターゼは、細菌の発育を抑制し、催奇性物質を抑制する。 酸素(O2)は、他の原子から電子e-を奪う性質があり、活性酸素の一種スーパーオキサイド(O2-)を生成する。スーパーオキサイドが発生するとsod遺伝子の制御によって細胞はこれを消去しようと酵素:スーパーオキサシドディスムターゼ:SODを生産する。SODはスーパーオキサイドを過酸化水素水H2O2に変化させる。細胞は、過酸化水素水を無害化しようと唾液中に過酸化水素水消去酵素であるカタラーゼ、ペルオキシダーゼを生産し、過酸化水素水を水と酸素に変えて細胞を守ろうとする。その為に噛んで唾液を出す必要がある。 唾液に含まれるペルオキシターゼ、カタラーゼなどによる活性酸素消去酵素によって、変異原性(発がん性)を抑制する。化学物質が発生させる活性酸素を唾液の酵素が解毒し、インフルエンザウィルスを退治する殺菌作用する。 パロチン 唾液中のパロチンは骨や歯の再石灰化に作用し、皮膚の代謝の活発にしてしみ、しわを防止する。パロチンは、製剤化され、変形性関節症、胃下垂、歯周病、老人性白内障に適応されている。加齢によって唾液の分泌量を減少するので老化が進む。噛めば、唾液の分泌が亢進し若返りのホルモン、パロチンの機能が亢進し、セックスが強くなる。 スタテリン スタテリンは、歯に吸収され歯を硬くするカルシウム、リンを取り込ませる蛋白。 ガスチン ガスチンは亜鉛と結合する蛋白で、味覚を敏感にする。 パロチン パロチンという長生きホルモンといわれる唾液腺ホルモン石灰化作用によって骨や歯牙を丈夫にし、血管内にも分泌され、全身にいきわたり、老化を防止する。 ラクトフェリン 唾液中のラクトフェリンは、細菌の鉄イオンと結合して成長阻止する。唾液中の重炭酸塩、リン酸塩は、酸性度を保ち、唾液中のカルシウムは蛋白質と結合し、歯の溶解を阻止するが、歯石形成してしまう。 Plaque
Environmental Hormone 萌出中の歯牙では、48時間後で、歯牙の遠心窩、中央窩で4倍も早くプラーク沈着する。裂溝カリエスは全て萌出期のみに生じる。大臼歯は、1年から1年半で萌出するのでに裂溝カリエス罹患しやすいが小臼歯は、1~2月で萌出し、萌出期が短く、裂溝カリエスにならない。プラークコントロール、フッ素塗布し、徐放性のフッ素を含有するグラスアイモノマーのフジフリー、フジフリーLCなどを萌出期の歯牙にシーラントする。それが無くなっても、大臼歯が萌出しているので問題はない。完全に萌出したカリエスフリーの歯牙には、シーラントするということはナンセンスでオーバートリートメントということになる。完全に萌出した歯牙はカリエスリスクが無いからである。 虫歯が無くとも、ミネラルが減ると、透過像が見えてしまうので、X線では、病変がなくともデンチンカリエスがある様に見えてくる。フィッシャーに対し、カリエスが無ければ、フジグラスアイオノマーを用いて、フィッシャーシーラントしてシールする。もし、スティキーフィッシャーであったならば、ダイヤモンドバーで入り口だけ開口し、フィッシャーの底部を確認し、X線でデンチンカリエスの様に、観察されても、初期カリエス、ホワイトスポットであるならばフジⅢLC等のグラスアイオノマーを用いて、カリエスの進行を阻止する。V字型の往復運動の出来るチップ形態であると歯冠乳頭の間にアクセス出来る。これは、回転式の様にエナメル質に対して損傷を与えることは無い。 アマルガム |