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Tmd -顎関節症-

顎関節症だと自認している人は、身体に過度に心配したり、感情的なストレスを肉体の苦痛と取り違えたり、メディアが警告していることによる社会因性の痛みであることが多い。又、優しくされた経験があると、食いしばって些細な刺激で痛いと感じるようにオペラント学習し、慢性疼痛行動が出現し、良くならないことから利得を得ようと身体化表現する。人の行動は随意的で、意志的行動であるのでオペラントである。周囲の反応で強化され、痛みがあり続けること自体がオペラントである。痛みを強化するのは、患者さんと家族との関係や歯科医との関係である。痛みを維持し続けるペインビヘイバーを減少させ、痛みを続けるというオペラントの消去が必要になる。そして、周囲の反応が患者の反応を修正するので、患者のみならず、その家族への教育が必要になると思われる。それによって変更された行動がさらに周囲の行動を変化させ、患者さんの痛みから解放していくことになる。

ヒトはなぜ顎が痛くなるのか?

顎関節症などの疾患や病気は、悪い力やランダムな力によって生じるのではなく、過去に働いた自然淘汰のせいで起こる。疾患は、遺伝子の伝達を最大化するように自然淘汰が体を作ってきた挙句の妥協の産物である。残された子供たちのもっている遺伝子の利益のために存在する。私たちがもつ感情も、自然淘汰によって適応的に作られている。不愉快な感情は、痛み、嘔吐に似た防御反応である。

肉体的な痛みを感じる能力が、損傷を守るために進化してきたと同じように不安を感じる能力は、危険や脅威から身を守るために、筋痛、筋疲労が筋肉を使いすぎないように顎関節症になることが、顎を使いすぎないように進化してきた。疾患には、1.器質的疾患:病理的、解剖的変化に基づく。2.機能的疾患:神経生理的変化に基づく。3.心理的疾患:情動や本能、あるいは、環境で誘発される心理的次元における疾患がある。心理的疾患とは、心理的ストレスで誘発される疾患であるが、Nobel PrizeのHans Selyeは、心理的ストレス刺激で機能的疾患が誘発されることを証明した。これはまた、器質的疾患も生じさせる。顎関節症は、Psycology:心理、Posture:姿勢、Parafunction:異常機能、Pain:痛みの4Pが作用し、活性化し、お互い修復しあって誘発されることになる。 環境が変ったりすると心理的な刺激:Stimulusは、ストレス:Stressになり、ストレスは精神的緊張:Strainをもたらし、その状況を克服するのに、多大なエネルギーが要求される。迫り来る危害や破局に対する予期、不安、それによって齎される精神的肉体的緊張状態:Splinting、それに対する対策が講じられないことによる焦燥は、骨格筋の収縮度:Spasmを高める。その収縮は、血管の収縮を誘発し、血液不足を助長し痛み:Sornessが発生し、顎関節症を来すことになる。問題は、持続的な緊張であり、緊張は、不安を伴っている。顎関節疾患の原因は、心理的誘引で誘発される心理的なものが多く、心理的因子で生じる、あるいは、心理的因子が治療を阻害しているとしたら、心身症と診断される。顎関節症は、不安などの心理的誘因であることが多いので、何かに打ち込んでいたりしているとあまり発症しない。