caries 顔 癖 不正咬合 姿勢
虫歯 顔 習癖 不正咬合 姿勢
鼻づまり 歯周病 認知症 スポーツ ストレス
鼻づまり 歯周病 認知症 スポーツ ストレス
子どもの理解 機能的矯正治療 ガミースマイル   舌側矯正治療 認知行動療法
子どもの発達 機能的矯正治療 ガミースマイル   舌側矯正治療 認知行動療法

顎関節症

●顎関節症の原因(4P)

顎関節症などの疾患や病気は、悪い力やランダムな力によって生じるのではなく、過去に働いた自然淘汰のせいで起こる。疾患は、遺伝子の伝達を最大化するように自然淘汰が体を作ってきた挙句の妥協の産物である。残された子供たちのもっている遺伝子の利益のために存在する。私たちがもつ感情も、自然淘汰によって適応的に作られている。不愉快な感情は、痛み、嘔吐に似た防御反応である。

 

TMD Symptoms

1

 TMD Pain and/or Dysfunction

2

 Head Pain

3

 Neck & Shoulder Pain

TMD(4P)
疾患には、1.器質的疾患:病理的、解剖的変化に基づく。2.機能的疾患:神経生理的変化に基づく。3.心理的疾患:情動や本能、あるいは、環境で誘発される心理的次元における疾患がある。心理的疾患とは、心理的ストレスで誘発される疾患であるが、Nobel PrizeのHans Selyeは、心理的ストレス刺激で機能的疾患が誘発されることを証明した。これはまた、器質的疾患も生じさせる。顎関節症は、4P:Psycology:心理、Posture:姿勢、Parafunction:異常機能、Pain:痛みの4Pが作用し、活性化し、お互い修復しあって誘発されることになる。

疾患の種類

1

器質的疾患

病理的、解剖的変化に基づく

2

機能的疾患

神経生理的変化に基づく

3

心理的疾患

情動や本能、環境で誘発される心理的次元における疾患

 

顎関節症の要因

1

Psychology

心理的ストレス

2

Posture

姿勢

3

Parafunction

異常機能

4

Pain

痛み

1.Psychology

環境が変ったりすると心理的な刺激:Stimulusは、ストレス:Stressになり、ストレスは精神的緊張:Strainをもたらし、その状況を克服するのに、多大なエネルギーが要求される。迫り来る危害や破局に対する予期、不安、それによって齎される精神的肉体的緊張状態:Splinting、それに対する対策が講じられないことによる焦燥は、骨格筋の収縮度:Spasmを高める。その収縮は、血管の収縮を誘発し、血液不足を助長し痛み:Sornessが発生し、顎関節症を来すことになる。問題は、持続的な緊張であり、緊張は、不安を伴っている。顎関節疾患の原因は、心理的誘引で誘発される心理的なものが多く、心理的因子で生じる、あるいは、心理的因子が治療を阻害しているとしたら、心身症と診断される。顎関節症は、不安などの心理的誘因であることが多いので、何かに打ち込んでいたりしているとあまり発症しない。

 

1.Psychology

a.

Stimulus

刺激

b.

Stress

ストレス

c.

Strain

緊張

d.

Splinting

スプリンティング

e.

Spasm

スパズム

f.

Sorness

痛み

Sigmund Freudによると人は快楽への意思によって、Alfred Adlerは、人は権力への意思、劣等感によってViktor Emil Franklは、人生の意味によって駆られるのだという。フロイトは、心理的障害によって身体的症状が出現することを転換ヒステリーと呼んだ。感情のエネルギーは別の表現を見出そうと、身体症状に形を変え、気の弱い人は、自負心、道徳心とかに傷つけると思われる感情に立ち向かうよりも病的症状を出現させる。そして、このような感情及び、本能的衝動に立ち向かった時に症状は良くなると考えた。この転換ヒステリーの発現経過を示した。

転換ヒステリーの発現経過

1.

外傷的体験

心に傷をつける苦痛、心的外傷を体験する苦痛を体験する。

2.

抑圧

苦痛から逃避する為、その体験を押さえつけ、無意識の世界に抑圧して意識に上らないようにする。

3.

転換

何かのきっかけで、無意識に抑圧されていた苦痛が身体的な症状として出現する。

フロイトは、現在、不安障害とされている神経症は快楽が阻害されたことによる欲求不満が原因だと考えた。神経症は、身体的、心理的、精神的な誘引によって体因性神経症、心因性神経症、精神因性神経症に分類されているが、医因性神経症とは、医師、歯科医などの治療者によって顎関節症などと病気とレッテルを貼ることによって病気に仕立てて患者に間違った診断、指導、治療を行うことで、病気を生み出す。顎関節症は、心気症:ヒポコンデリーという、身体に対する過度の心配しているだけのこともある。また、身体化といって、感情的なストレスを肉体の苦痛と取り違えているのかもしれない。社会因性の擬似神経症といい、「顎が痛いのはかみ合わせが悪いからです」とか、「かみ合わせが悪いと頭が悪くなる、頭痛になる」とかマスコミ、歯科医が警告していることによる場合の方が多く、かみ合わせが原因になっていることは少ない。それらによって、治療に対する不安等の情動が植えつけられると、自律神経反応してしまうことがある。

神経症の分類(DSM-Ⅲ)

 不安性障害

 解離性障害

 身体表現性障害

 

身体化症状

心身症

心理的要因で、疾病、病気に罹患している場合、治療を阻害している場合は心身症という。

身体表現性障害

1

身体化障害

症状を訴えて治療を求める。

2

心気症(ヒポコンデリー)

病気であると妄想的に確信して身体に対する過度の心配し、検査を求める。

3

転換性障害

症状を生じるが検査しても異常がない。誰か居ると無意識に症状を起こす。オペラント学習していて、疾病利得を得るという構造を持つ。思春期は多くみられ、周囲がかまいすぎることが強化随伴性となり症状は強化され、周囲が無視していると症状は消去される。

パプア ニューギニアの食肉種、ビアミ族は川がないので自分の顔を見たことが無いので、人類学者のエオマンド カーペンターは、鏡で顔を見せて反応を調べた。自分の顔を見て、呆然となり、鏡の前に立ち尽くし、震えだしたり、逃げだしたりした。この反応をカーペンターは、「自己認識の恐怖」と呼んだ。顎関節症の原因は、かみ合わせにあると思いたがる歯科医は、身体化したりして顎関節症が出現した患者さんに咬合治療する必要がないと思うことに「自己認識の恐怖」があるのだと思う。鏡に映っているのが自分だとチンパンジーとオラウータンも認識できるが、18ヶ月未満の子供は認識できない。

顎関節症のように疾患の発生に心理的因子が誘引になっているか、心理的因子が治療を阻害している場合は心身症と診断される。かみ合わせが悪いから、顎がずれているから顎が痛いといって来院する人の殆どは、器質的な変化ではなく、その事実に対する心の態度から誘発し、患者さんに不安から生じ、痛みを訴えるようになっていることが多い。
矯正治療を受けて、しばしば顎関節症が誘発される。Jean WilliamsonがAJO(1997) によると、72%の患者は、矯正治療をする前に、すでに、TMDを持っている。それらは、過蓋咬合と開口が、リスクがある群ではあるが、不正咬合が顎関節症を発症させるのではなく異常機能が問題をおこすのだと考えられる。

器質的な影響

開口障害の原因に、1.痛みの記憶、2.筋障害、3.関節炎、4.内障、5.繊維症、6.癒着などが考えられる。一般に、開口障害は、痛みの記憶が開口を制限し、無意識に動かさないようにする生体防御機構である。あるいは、筋肉の実際の痛みが制限しているのかもしれない。骨関節炎の場合、開口距離が平均20mmであり、開口障害が見られる。右側方運動が制限されている場合、患側の左側顆頭は、円板に衝突して動けないのかもしれない。又、右に8mm動かせて、左に2mmしか動かせないとしたら、右の顆頭が前方運動していない事になり、一般的に関節内の繊維症があるのかもしれない。もし、円板の癒着があれば、反対側が動きすぎて顎は 患側に偏位する。

Bill Farrerの図:Lock(前)、Reduction(後)

器質的な影響

開口障害の原因に、1.痛みの記憶、2.筋障害、3.関節炎、4.内障、5.繊維症、6.癒着などが考えられる。一般に、開口障害は、痛みの記憶が開口を制限し、無意識に動かさないようにする生体防御機構である。あるいは、筋肉の実際の痛みが制限しているのかもしれない。骨関節炎の場合、開口距離が平均20mmであり、開口障害が見られる。右側方運動が制限されている場合、患側の左側顆頭は、円板に衝突して動けないのかもしれない。又、右に8mm動かせて、左に2mmしか動かせないとしたら、右の顆頭が前方運動していない事になり、一般的に関節内の繊維症があるのかもしれない。もし、円板の癒着があれば、反対側が動きすぎて顎は 患側に偏位する。

顎関節の名称(後)

顎の側方運動で、左側に8mm動かせて、右に2mmしか動かせなければ、左の顆頭が前方運動していないことになる。筋肉の制限、関節内繊維症、解剖学形態、関節円板が左側内側偏位による左側顎関節顆頭が円板への衝突かもしれない。リューマチ性関節炎の場合、関節の繊維性癒着に陥りがちだが骨関節炎の原因は筋肉であることが多い。癒着があれば、患側に偏位し、健側にハイパーモビリティを生じる。ハイパーモビリティは、クレストより5mm以上の前方に移動し12-13mm過剰移動し、後方の付着を伸展し、疼痛を誘発する。舌を口蓋に付けて真っ直ぐに、開口訓練する。半年以上経っても、20mmの開口ができなければ関節形成術を勧めるべきである。

関節は、関節頭とよばれる凸部と凹面をなす関節窩が共に、薄い軟骨で被服され関節面を形成する。

骨膜から続く結合組織で出来た関節包に取り囲まれている。関節包の内層は滑らかな滑膜を形成し、そこから分泌された滑液が関節腔を充たしている。滑液は、血管の分布がなく、血液が供給されていない関節軟骨に栄養を補給するとともに、関節運動の潤滑油の役割を果す。ヒアルロン酸と呼ばれるムコ多糖類が主成分の液体で、粘っこい。冷却されると粘度を増し、固くなり、関節の動きを制限する。

 

DiskとRetro Discal TissueのJunctionは1時の位置(前)、、12時の位置はAnterior Displacement Disk(後ろ)

骨膜から続く結合組織で出来た関節包に取り囲まれている。関節包の内層は滑らかな滑膜を形成し、そこから分泌された滑液が関節腔を充たしている

心理的影響

硬いものを噛んで、顎への痛みの出現したことを教えると硬いものを噛む行為が阻止されるようにする。心理的問題がある場合、開口困難は、痛みという記憶によって開口障害が誘発される。痛みという開口を躊躇させる原因がなくなったことによって、あるいは、開口しない行動を強化するものがなくなれば、開口困難は解消される。疼痛の度合いや頻度は疼痛を訴えた状況によって制御されている。どちらかというとヒステリー性格の場合、疼痛に誰かが同情するひとが居るとオペラント学習し、疼痛が持続される疾病利得を示す。こういった行動は、周囲が強化したのである。
ある行動をすると、ある環境の変化が起こり、行動の直後に必ず、何かが出現しているか、消失している。行動でも強化され、強化因があるから行われる。行動が強化されている以上、そこには強化因出現、消失がある。直前になかった強化因が行動によって出現、あるいは、増加によって、行動が強化される。口をあけようとしないのも強化因が存在するからである。ある行動が増加していれば、強化因の出現、消失のどちらかが存在している。行動の直後に何かが出現しているとしたら、強化因による強化、消失しているとしたら、強化因消失が存在しているかもしれない。その行動が減少、あるいは消失しているのなら、負の強化因出現による、あるいは、強化因消失によってその行動が弱められているかもしれない。負の強化因がその行動を抑制する場合には、その背後には、その行動を維持する強化因が存在している。強化因が現在、過去に存在していなければ、弱められる行動も存在していないことになる。
顎関節症の症状の一つである開口困難も、繊維性癒着のような器質的な問題よりも心理的な問題に原因があることが多い。開口困難の強化因がなくなれば、開口困難は解消される。開口困難は、痛みという記憶によって開口する行為が抑制されていることが多いので、痛みという記憶がなくなったことによって、開口できるようになる。負の強化因がなければ行動は元に戻って増えてしまう。負の強化因が消失すれば復帰するのは、その行為を維持していた痛みの記憶という強化因が存在するからである。スプリントを入れると食いしばりを止めるが、スプリント上でその行為が復帰するのは、その行為を維持していた強化因が存在するからである。
開口障害は、疼痛や疲労の記憶が動きを制限する。その間に筋肉が弛緩し、疲労物質である乳酸が除去される。その場合、下顎前歯部に上から力を加える。20~30mmと開口距離が伸びていくのであれば、筋肉の問題、心理的、あるいは、人格上の問題である事が判明する。もし、3mmしか増加しないのであれば、関節の問題でクローズドロックであることになる。アイシングなどの物理療法で、開口距離が増大するのであれば、筋肉の問題ということになる。筋肉の弛緩させ、乳酸を除去しようとするのであるが、その時期に筋肉が収縮すると筋肉はスパズムを起こして開口障害を誘発する、
患者さんに口を開けてもらい、術者が開口させようとすると、口を開けないように自動域と他動域、あるいは、垂直位と座位とでは、開口度が変化する場合も、心理的な、人格障害の問題があるかもしれない。その他、筋肉疲労(乳酸蓄積)、発痛点、解剖学的な問題、骨関節炎、関節円板の癒着などが考えられる。通常、開口困難がある場合、筋障害を伴っている。垂直的な開口度は、上下前歯の垂直的開口度との上下前歯のオーバーラップを足す必要があるので、正常は、上下前歯の垂直的な距離35mmに4mmの上下の前歯のオーバーラップが加わり実際の開口距離は、43mm、つまり2横指、指2本分になる。骨関節炎は、平均20mmしかあけることができない。
開口、体の運動させることで、制限、発痛点、心理的問題を知る。運動制限は、筋肉が長くならないことに起因し、他の組織が動く。身体的に問題がなく、体を動かすことを恐れる場合を動作恐怖症とされるが、その結果不安が増大し、問題が長引く。恐れはある理由で起こるが、恐怖症は理由なく生じる。神経障害の一種で、遺伝的素因があり、誇大妄想的に膨らんでしまった恐怖症が一定期間続く。脳内でセロトニンがうまく機能していないのが一因で、物事を悪くとらえがちである。内気、社会恐怖症の子供の心拍数が高い。社会恐怖症を起こす状況は、1.逃避する、2.我慢する、3.歯や顎の痛み、開口障害、心身症が表出する。

顎のFull Openning: Crestを超える,Eminenceの直下までしか至っていないとしたら開口障害(後) 

2.Parafunction

Clenting
人は、ストレスを蒙ると食いしばりを行うことで解消しようとする。ロナルド シーゲルの著書「ヒットラーの脳との対話」によると、歯科治療の9割の人が不安を感じ心身に問題が生じ、歯周病、顎関節症罹患しやすくなるという。顎関節症の90%の問題は、関節の骨などの器質的な原因ではなく、くいしばりなどの異常機能であるパラファンクションに起因する筋肉由来である。
筋細胞と筋細胞の間に毛細管が存在し、血液を注ぐ細動脈や古くなった血液を外に出す為の細静脈が存在する。食いしばりによって、筋が収縮すると血管は圧迫され、血液の筋細胞への流れを阻害し血液不足を齎し、血液不足での筋収縮の持続は、筋肉に乳酸を貯め2分間の筋収縮は筋痛が生じる(T.ルーイス)。
乳酸は筋細胞を損傷し、損傷された細胞から生じる酵素の働きによって、発痛物質ブラディキニンが産生され、ブラディキニンは疼痛を誘発する。顎関節症は顎の筋肉を収縮させる神経の活動亢進が増加したことに伴うことが多い。
可変性のある関節を作る骨の間に骨格筋と言われる筋肉が張っていて骨格筋が収縮すれば2つの骨上の筋の付着部は近接し、弛緩すれば離れ姿勢が変化する。意識的に行うことも出来るので、随意筋とも言われる。顎関節症は、顎、頭、頚部に在る骨格筋の収縮を伴う。うなじは、頭蓋骨の後方と首の骨の間に、こめかみは、頭蓋骨と下顎骨の間に骨格筋がある。

ヒットラーとの脳の対話では歯科治療の9割の人が不安を感じ心身に問題が生じ、歯周病、顎関節症罹患しやすくなるという(前)、Parafunction: 顆頭に加わるForce Directionは45°、前方、45°後方(後))

このような行動に対し、Konrad Zacharias Lorenzは、慣れ親しんだ行動から満足が得られるのであり、新しい環境に入った事に拠る興奮、あるいは不安を鎮める機能を持つという。葛藤:Conflictの状況、アンビバレンスの衝動では、転位行動としてのグルーミング:毛づくろい、Scratching:体を掻くなどが知られている。

顎関節症の原因

人の場合は、たとえば、不安を感じると、不安を解消する為、運動連合野は、食いしばり行為を行うように運動野に指令を出す。それを受けとった運動野は、その情報を脊髄の運動神経を通して筋肉に伝え、食いしばり行動を起こす。この食いしばりに適応できないと顎関節症に発展させることになる。このように運動連合野はどんな運動をするか運動野に指令を出す。例えば、ボクシングの場合も、運動連合野は、相手との距離、動きに合わせて、パンチを出すという指令を運動野に出す。運動野はそれを受けとり、その情報を脊髄の運動神経を通して筋肉に伝え、パンチを出す。

Konrad Zacharias Lorenz

Sportsは顎に外傷を与えることが多い

スポーツなどに外傷を被ると、筋肉によって関節を保護する為に、無意識に筋肉を収縮して開口制限が生じてしまう。この場合、十分に冷却し、口腔に指を挿入して咬筋をマッサージし、ストレッチして開口させてみる。咬筋を弛緩させる為に抗炎症剤投薬を投与する。これらによって、開口制限が軽減され、臼歯部開口も咬合するようになれば、問題は筋肉であることになる。

顎関節の解剖、名称(後)

朝が顎が痛い場合、歯軋りが、夜といえば、食いしばり関与していることが多い。この異常機能は、ストレス状況下で生じ、安心機能として作用する。人間における転位行動:頭を掻く、鼻や目をこする、腕や膝を揺する、服を正す等を自己順応とみなし、低い緊張、不安、葛藤に引き起こされる自己指向の転位行動である。環境に恐怖があり、社会的接触が不可能に感じられるので、行動を超親密化する事によって慰安と安心を求める。基底不安の防衛の為の反動形成であり、不安などの動因が誘発した強迫的な行動である。基底不安を経験したものは、不安を直面することが出来ず、不安から逃れる為、防衛の手段として用い、それが過ぎれば、顎関節症に発展させる。人は、それぞれ、痛みに異なった認識、反応、感じ方をする。ストレス状況でも生じるが、退屈さへの反応でも生じる。檻などの拘束された退屈状況でも生じる。檻の中に見慣れぬもの、新人を入れてやったら、消失し検索が始まったら、退屈が原因であることになる。もし、正常な社会環境を作っても、続く場合は、固体が異常に隔離された幼児期を過ごしたことになる。
ディスモンド モリスは、くいしばりは、体の中で慰安的で、リズミカルな動きを導き出し、子宮の中の安全な世界に戻ろうとしているのだとした。その安定した繰り返しから得られる親密性のおかげで、安心として作用する。社会的に社会的接触が不可能に感じられ、引込んでしまった人は、わずかな活動に固執し、一つの行為を律動的に繰り返せば、それは親密で安全なものになってゆく。母親が泣いている子供をゆすってなだめる動きは心拍と同じ速度で行われるから子宮の中と同様になり、母親の心臓のリズミカルな感覚を思い出させる。くいしばり等の行為を繰り返すことで親密で安全なものになる。多くのパターンは母親の鼓動のように心臓拍動のスピードで動く。過度に用いられると不可逆的、脅迫観念となり、必要がないのに持続してしまう危険が存在する。
60%泣いて過ごした新生児に毎分72拍動音と聞かせると38%に減少し心拍音を聞かせると半分の時間で眠り込み、心拍音を聞かせていた新生児は、体重増加することが証明されている。新生児をゆする動きは心拍と同じ速度で行われるから子宮の中と同様になり、母親の心臓のリズミカルな感覚を思い出させる。体の中で慰安的な動きを導き出し、子宮の中の安全な世界に戻ろうとする。葛藤状態にある時や苦しい時、不安状態の時にくいしばったり、体をゆする。

体の中で慰安的な動きを導き出し、子宮の中の安全な世界に戻ろうとする。葛藤状態にある時や苦しい時、不安状態の時にくいしばったり、体をゆする。音楽はその性質をより明確に示す名前を採用し、Beat;拍動と呼んだ。John Coltraneのもとに居た今世紀最高のドラマー、故、Elvin Jonesの最も好きなリズムは心臓と同じ速度だった。

った。

顎関節症の原因:食いしばり

なぜくいしばりをするのか?くいしばりのような行動を起こすのは、欲求、意思のような心理,無意識だけでなく、強化因に依ることがある。強化因は、行動の後に従い、あるいは、行動と同時に伴う出来事が将来の行動を決定する。どのような出来事が、行動に伴うかによって将来の行動の頻度、方向性が変わってくる。顎関節症の最大の原因であるくいしばりの強化因は、快感、落ち着く、ストレス解消などが考えられる。負の強化因は、筋痛、咬耗、周囲の視線などであるかもしれない。

くいしばりの強化因

 

正の強化因

負の強化因

1.

快感

顎関節症、筋痛

2.

落ち着く

咬耗,アブフラクション

3.

ストレス解消

舌の圧痕、舌痛

4.

退屈

周囲の視線

その行動を取るのは、学習し、強化されているからであるからである。学習にはレスポンド学習とオペラント学習があるが、レスポンド学習し、刺激によって、自律神経反応が形成される。痛みが続いたりすると自律神経が興奮し、自律神経が支配している箇所に症状を作る。オペラント学習は、ある行動が強化刺激(報酬、罰)を随伴した場合、行動が自発的に繰り返される。もし、顎が痛くなった時、過保護な母親が心配してやさしくされた経験があると、食いしばって、ちょっとしただけでも痛いと感じるようにオペラント学習する。それが、慢性疼痛に発展してしまうと、更に、疼痛の感じ方、不安感、体の事を意識する、同情を受ける、責任から逃れる、不快な行動を避けるというような経時的に慢性疼痛行動が出現し、良くならないことから疾病利益を受けようとする。結果とは、行動の直前から直後にかけての状況の変化のことで、行動は結果による選択であることがある。異常な体の不調や痛がりは、結果によって強化されていることが多い。もし、相手が無視すれば、痛がらなくなる。痛みや不調は、相手という条件によってその度合いが変化する。痛みを言うそれぞれの相手は、刺激ということになって、親と歯科医に対して言い方が異なる。刺激性制御といい、行動に先行する刺激や条件が行動に影響する。ある条件では行動は強化されるが、そうでない時は、その行動は出現しなくなる。

舌についた歯痕が咬合平面に沿っているのは、クレンチングする時に、粘膜も、歯牙の方に牽引され、舌の脇を噛んでしまい、噛むことによって、腫脹し、さらに噛みやすくなって噛むようになる。

咬筋

食いしばりをしていると咬筋浅部の起始部が痛む。その場合、頬骨弓直下の触診による圧痛の出現で確認することができる。咬合平面に対して、直角方向に食いしばりすれば、咬筋浅部の起始部に疼痛が誘発される。下顎を右側方向に歯軋りすれば、左側の外側翼突筋に疼痛が発生する。
咬筋の後方は、深部咬筋で、耳を前方に存在し、頭迄至ると疼痛を引き起こし易い
こうすると痛いですか?
以前感じた痛みと同じですか?
そうだとしたら、より疼痛を起こす領域に入ってきていることになる
浅部咬筋は、顎に沿った部分に疼痛を発生させ、深部咬筋は、耳迄疼痛を齎す

咬筋咬筋関連痛

くいしばりは筋肉に、歯軋りはむしろ、顎関節に影響を及ぼす。食いしばりをする人の安静空隙は、1mm以下である。鼻下点とメントンに印をつけてム、ム、ムと発音してもらい、顔が1番短くなった時の長さを計測する。Mを発音するときに、歯牙が接触するのであれば、安静空隙が減少である。Ⅱ級Ⅱ類の安静空隙は、約5~7mmである。

咬筋触診 安静空隙

直角方向に食いしばりすれば、咬筋浅部の起始部に疼痛が誘発される。下顎を右側方向に歯軋りすれば、左側の外側翼突筋に疼痛が発生する。

食いしばりをする人の安静空隙は、1mm以下である。鼻下点とメントンに印をつけてム、ム、ムと発音してもらい、顔が1番短くなった時の長さを計測する。

こめかみからあごにかけての疼痛は,咬筋,外側翼状筋,顎二腹筋が頭痛に関与していることがある。 咬筋触診で、筋繊維の方向と直角に触り、スジに触れるのは,筋繊維の方向に直方に触わり、もし圧痛を感じた時、痛みや不快感は,いつも感じている痛みと同じか違うか聞く必要がある。安静時の痛みとは自発痛のことで、触診されたときに自発痛は生まない。浅部の咬筋は前方にあり、咬筋の後方部分は深部の咬筋で、耳の前方部分にあり頭の方まで痛くなるような痛みを誘発する。浅部の咬筋は,あごにそった部分に痛みを発生させ,深部の咬筋は,耳の部分まで痛みをもたらす。

スプリント

65%の歯軋りがスプリントで改善されることが報告さえている。しかし、スプリントの前歯部を厚くして臼歯部のコンタクトをなくしても、食いしばりや歯軋りが収まらない場合、内科医に処方を依頼するべき。オケソンは、鬱病に処方する三環性抗抗鬱剤の量の1/10の量の投与を勧めている。抗鬱剤は、中枢神経に作用し、神経筋機構の働かない夜間にも効果を示す。又、筋弛緩剤は、直接、骨格筋に作用するものや、中枢神経システムを介して、骨格筋に作用し、緊張を解除する。頭がぼーとすると訴えるので、服用後は、車の運転を控えるようにと話しておくとよいかもしれない。


顎関節治療のスプリント治療の流れ

スプリント治療前 スプリント治療

1.開口、治療前

2.スプリント治療

舌側矯正治療 顎関節治療

3.舌側矯正治療

4.治療後

翼突筋

外側翼突筋、内側翼突筋は、圧痛を伴う開口障害、片側の頭痛の原因になることがある。

翼突筋触診 翼突筋関連痛

翼突筋触診

翼突筋関連痛好発部位

 

側頭筋

苦悩していたJohn F.Kenedyの腰痛治療していたTravelは、側頭筋の4か所の起始部にInjectionすると、Temporal、TMJ、上顎歯牙に関連痛が生じることを見つけた。
Anterior Temporalis(側頭筋前腹)
Anterior Temporalisに刺激すると、Temporalisの前方、前歯部に関連痛が生じる。
Posterior Temporalis(側頭筋後腹)
Posterior Temporalisに刺激すると、Temporalisの後方、後頭部の疼痛が生じる(矢印後方2つ)
TMJ,上顎臼歯に関連痛が生じる。
Medial Pterygoid(内側翼突筋)
内側翼突筋にInjectionするとPalatine,Lateral Pterygoid,Ramus,TMJに生じる。